エコー検査

【エコー検査とは】

エコー検査とは、超音波を利用した画像検査になります。
整骨院において、体内の状態を把握するためにエコー検査は活用されています。

●エコー検査の仕組み

エコー検査では、超音波を身体の組織に照射します。
そして、跳ね返ってきた超音波を画像処理して、組織の状態を確認できる形になっています。
超音波とは、人間の耳では聞き取れない、高い周波数の音波（20kHz以上）のことです。

骨や靭帯といった硬い組織は超音波が跳ね返りやすいため、白く見えます。
一方、筋肉や水が溜まっているやわらかい箇所は、黒く見えるようになっています。

●エコー検査の使用方法

プローブと呼ばれる端子にジェルを塗り、観察したい箇所に当てると、体内の状態が画像に映し出されます。
超音波は非常に刺激の弱い音波（振動）になります。
そのため、検査によって痛みが生じるという心配はありません。（特に何も感じません）

●エコー検査の特徴

・繰り返し使用して、経過を観察できる

レントゲンやCTとは違って、エコー検査では放射線を使用しません。
そのため被曝の心配はなく、繰り返し使用して、経過を細かく観察できるようになっています。
また、身体には無害のためお子さまや高齢者の方、妊婦さんも安心して受けられます。

・手軽に場所を選ばず使用できる

使用方法はプローブを当てるだけになるため、場所を選ばず手軽に画像検査を行えます。
※当院が使用するエコー検査機は、コードレスになっています。

・リアルタイムで身体の状態を確認できる

エコー検査ではリアルタイムで画像に映し出せるため、筋肉や関節を動かしながら組織の状態を観察できます。

・炎症の状態（治癒の状態）を客観的に観察できる

エコー検査では、血流の状態も色をつけて映し出せます。
炎症（血流量の増加）を確認することで、組織の治癒がどれほど進んでいるのかを、客観的に観察できるようになっています。

【エコー検査によって観察できる運動器】

・骨
・軟骨
・筋肉・筋膜
・腱
・靭帯

などです。

レントゲンで映し出せるのは骨のみです。
一方のエコー検査では、骨だけではなく、軟骨や筋肉、腱といった軟部組織も観察できるようになっています。

【エコー検査が使用される症状例】

●捻挫の靭帯

靭帯の治癒具合を細かく観察することで、状態に合わせた処置や運動療法を行えるようになります。

●骨・軟骨の損傷

スポーツや事故などで身体を強くぶつけた場合、エコー検査を使えば、打撲なのか骨折なのかを判断しやすくなります。
またレントゲンでは映らない、軟骨組織の損傷もエコー検査で確認できます。
※骨折の診断は医療機関で行います。

●筋肉の様子

肉離れを起こした際に、筋肉がどれくらい損傷したかをエコー検査によって観察できます。
また、筋膜の癒着や筋肉の滑走具合なども、エコー検査で映し出すことが可能です。

●スポーツ障害（使いすぎによる痛み）

エコー検査では、腱の肥厚や炎症の具合も映し出せます。
そのことで、次のようなスポーツ障害の状態確認が可能になっています。

・テニス肘
・野球肘
・腱鞘炎、ばね指
・アキレス腱炎
・足底筋膜炎

などです。

●身長の検査

成長軟骨の状態を観察すれば、今後どれくらい身長が伸びるのか、おおよその見当をつけられる場合があります。
また、エコー検査と合わせてインボディを使うと、より身長の検査を精密にできます。
※インボディ：筋肉量や脂肪量、栄養バランスなど、身体の成分を細かく分析できる機器になります。

【エコー検査のメリット】

エコー検査では、組織の損傷や炎症の具合を可視化できるため、患者様も患部の状態を把握できます。
痛みが起きている原因が明確にわかれば、施術に対する安心感やモチベーションを得やすくなるでしょう。
また、エコー検査を活用すれば、骨折や軟部組織の損傷の見落としを防止できます。